予算を決定するにはコスト配分がポイントとなる

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繰り返しになりますが、家づくりをするときに「はじめに予算ありき」ではスタートしない、ということが私の考え方です。全体の予算を決める場合、実際問題として、その土地に対する容積率や建ぺい率も重要な要素となってきますが、最初はこれらのことも考えずに、施主がどんな家に住みたいかという家づくりに対する希望を聞いていくことにしています。施主の家づくりに対する希望が明らかになってくると、たとえば、それが容積いっぱいの家を望んでいるのなら、仕上げや設備に対するコストは低く抑える必要が出てきます。反対に、年配者などの場合は、容積はそんなに必要としないことが多いので、設備の充実に力点を置くことになります。こういったことは、家のあらゆる部位に関係してきます。たとえば、「子供部屋はグレードを落としても、リビングにはお金をかけてください」といった場合は、子供部屋には安い板貼りを使い、リビングは質感のいい木材にするなどの工夫を施していきます。キッチンにしても、たとえば、システムキッチンを導入する場合、最低限の機能性をもったものにするか、最高級のものにするかで、場合によっては数百万円の差が出てきてしまうのです。全体の予算を決めるには、こういったコストをどのように配分していくかがポイントになります。つまり、ある箇所ではお金をかけたから、ある箇所では低く抑えようといった、予算の絞り込みが必要となってくるのです。
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もちろん、こうした配分は、建築家が独断と偏見で行うわけではなく、あくまでも決め手は、施主の「家づくりに対する希望」にあるということを押さえておいてもらいたいものです。