最初の予算提示では二割から三割増しになる

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それでは、具体的な予算について見てみることにしましょう。私の事務所では、一二八ページのK邸新築工事概算表の例のように提示することにしています。「建築工事」「設備工事」といった分類や、それぞれにおける工事項目は、多少の違いはありますが、だいたいこんな感じだと思います。ここで注目してほしいのは、仕様の違いについてです。壁と天井、外壁の仕上げを、コテ仕上げにするか吹き付けにするかで、金額が約90万円も違ってきます。この場合は、「見た目」のほか、質感やグレードの選択になるわけです。転居やリフォームを機に家具について再考してみるのも良いかもしれません。
壁面収納を選択肢に入れてみましょう。←こちらのサイトからは、不動産関連情報をたくさん見られます。
全体の予算を決定するときは、あくまでも施主の希望に合わせた家づくりがポイントになるということを、もう一度繰り返しておきます。たとえば、施主が体にいい素材を希望していたのに、ほかにコストがかかってしまい、「ワンランク下」のものを提案しなければならなくなったとします。こうした場合は、ただ単純にコストダウンをするだけでなく、施主の当初の希望どおり、「体にいい」というコンセプトは外さないように心掛けるのが重要なのです。こういった細かい事柄に対処するため、私の事務所では、さまざまな素材をつねに吟味検討することにしています。そして施主は、ここで仕上げ材とコストの関係を把握することになるわけです。さて、予算については、まえに述べたとおり、施主から予算を言われない限り、私からは聞かないようにしています。なぜなら、何回もの打ち合わせを重ねていくと、だいたいの予算の見当がつくからなのです。そして、最初の予算提示は、施主の希望を全部取り入れたものにします。その結果、施主が予定していた予算の2割から3割増しのものとなってしまうことが多いようです。そこで、双方でコストダウンについて検討していくことになるわけです。